「荒地の恋」ねじめ正一

ねじめ正一の存在は
もちろんワタシでも知っていた。
しかしながら
今まで彼の作品を手に取ったことはなかった。

つまるところ
今日紀伊國屋に寄ったから、なのだ。

五十三歳で
親友の妻と恋に落ちたとき、
詩人は言葉を生きはじめた。

−この熱さは、知っている。
二十四年前の八月二十八日、
横浜子安火葬場で、
今横で泣いている女と同じ名前の女が、
焼かれて骨になるのを俺は待っていた。
女を焼く窯と別の窯で、
女と俺の間に生まれた息子が焼かれていた。
 唐突に、自分も泣いていることに気が付いた。
顔を覆って泣く明子の横で、北村もまた涙を流していた。
こんなふうに泣くのは何年ぶりだろうと思った。
全身を不思議な幸福感が満たした。
「明子さん」
 北村は言った。
「どうやら僕は、恋に落ちたようだ」ー本文より

前回のNHK週刊ブックレビューで紹介されていた。

本来ならば全て読み終わってから感想などを書くべきなんだろう。
50p読んだ。
これは素晴しい”出会い”をした気がする。
ねじめ正一って上手いんだね。
知らなかった。

荒地派の詩人たちの物語。

詩人と恋をすることは
ワタシにはないだろうが。
  1. 2008/06/22(日) 21:12:22|
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